段ボールの形状≪A式≫
ダンボール箱の形状
最もスタンダードな形
「段ボール箱」と聞いて一番最初に思い浮かべるのがこの形だと思います。昔はミカンの箱がこの形だったので、お客様にご説明する時に「ミカン箱型」という言い方をしたりします。もっとも今はミカンの箱もいろんな工夫がされてA式ではない物が増えてきたので、「ミカン箱型」という呼び方も通じなくなるかもしれませんね。
実はJISのコードを使った「0201型」という呼び方もあるのですが、こちらは私たちの業界の中でもあまり浸透していません。
ポピュラーなのにはわけがある!
何故この形が一番メジャーなのかと言いますと、「高速で」「大量生産ができる」からなんです。
通常、段ボール箱を作る工程としては1,印刷する、2.罫線(折り目)や切込みなどを入れて形を作る、3.折り曲げて糊貼りする、という3つの工程がありますが、A式の場合、この3つの作業を一つの機械で一度に済ませてしまえるのです。しかもA式を製造する機械は、他の抜き、貼りの機械よりも高速で流せるので、最初に書いたように速く、大量生産が可能なのです。
またA式以外の形状は木型が必要になる場合が多いのですが、A式では基本的に木型が不要なので、初期費用を抑えることができるのも大きなメリットです。
でも、少しだけ欠点も・・・
こんな優等生なA式ですが、欠点が無いわけではありません。それはテープなどで封函作業をしないといけないこと。大ロットの商品ならオートケーサーなどの機械を使って、自動で封函作業をしてしまうこともできますが、そんなのはごく一部ですよね。
でも、この点以外は特に欠点というほどのことは見当たりません。ワンタッチケースなど作業性に優れたケースが増えてきてはいますが、やっぱりA式が段ボール箱の主流というのはまだまだ揺らぐことは無いでしょう。